生活保護はどこに申請すればいいか?

生活保護はどこに申請すればいいか?

生活保護を受けるためには必ず申請が必要になります。これを申請保護の原則といいます。

生活保護法
(申請保護の原則)
第七条 保護は、要保護者、その扶養義務者又はその他の同居の親族の申請に基いて開始するものとする。但し、要保護者が急迫した状況にあるときは、保護の申請がなくても、必要な保護を行うことができる。

では、どこに申請に行けばよいのでしょうか?
このページでは保護の申請先について詳しく説明していきます。

どのように申請すればよいかについてはこちらをご覧ください


 

 

どこに申請すればよいのか?

生活保護はどこに申請すればよいのでしょうか?
住民票や戸籍謄本なら役所の戸籍課に申請します。年金のことなら年金相談センターに問い合わせます。たいていの行政関係の手続きはどこに行けば申請できるかが分かります。

生活保護はどうでしょうか?生活保護は万人が必要とする制度ではないため、そもそもどこに申請すればよいのか、あまり知られていません。


 

 

生活保護の申請先は各自治体の福祉事務所です。

各自治体には、市区町村単位で福祉事務所が設置されています。
以下は東京都の福祉事務所の一覧です。同じ23区内でも人口や広さによって複数の福祉事務所が設置されている場合があります。

 
名称郵便番号住所電話・FAX番号
千代田区102-8688千代田区九段南1-2-1TEL 3264-2111
FAX 3264-0927
中央区104-8404中央区築地1-1-1TEL 3543-0211
FAX 3544-0505
港区芝地区
総合支所
105-8511港区芝公園1-5-25TEL 3578-3111
FAX 3578-2439
港区麻布地区
総合支所
106-8515港区六本木5-16-45TEL 3583-4151
FAX 3583-0892
港区赤坂地区
総合支所
107-8516港区赤坂4-18-13TEL 5413-7011
FAX 3402-8192
港区高輪地区
総合支所
108-8581港区高輪1-16-25TEL 5421-7611
FAX 5421-7613
港区芝浦港南地区
総合支所
105-8516港区芝浦1-16-1TEL 3456-4151
FAX 5445-4590
新宿区160-8484新宿区歌舞伎町1-4-1TEL 3209-1111
FAX 3209-0278
文京区112-8555文京区春日1-16-21TEL 3812-7111
FAX 5803-1354
台東区110-8615台東区東上野4-5-6TEL 5246-1111
FAX 5246-1179
墨田区130-8640墨田区吾妻橋1-23-20TEL 5608-1111
FAX 5608-6413
江東区(第一課)135-8383江東区東陽4-11-28TEL 3645-3101
FAX 3647-4917
江東区(第二課)136-0072江東区大島4-5-1TEL 3637-2701
FAX 3683-3722
品川区140-8715品川区広町2-1-36TEL 3777-1111
FAX 5742-6879
目黒区153-8573目黒区上目黒2-19-15TEL 3715-1111
FAX 5722-9340
大田区
(大森生活福祉課)
143-0015大田区大森西1-12-1TEL 5764-0665
FAX 5764-0663
大田区
(調布生活福祉課)
145-0067大田区雪谷大塚町4-6TEL 3726-0791
FAX 3726-6655
大田区
(蒲田生活福祉課)
144-0053大田区蒲田本町2-1-1TEL 5713-1706
FAX 5713-1113
大田区
(糀谷・羽田生活福祉課)
144-0033大田区東糀谷1-21-15TEL 3741-6521
FAX 3741-5188
世田谷区世田谷154-8504世田谷区世田谷4-22-33TEL 5432-1111
FAX 5432-3034
世田谷区北沢155-8666世田谷区北沢2-8-18TEL 6804-7770
FAX 6804-7994
世田谷区玉川158-8503世田谷区等々力3-4-1TEL 3702-1730
FAX 3702-1520
世田谷区砧157-8501世田谷区成城6-2-1TEL 3482-1343
FAX 5490-1139
世田谷区烏山157-8555世田谷区南烏山6-22-14TEL 3326-6111
FAX 3326-6169
渋谷区150-0041渋谷区神南1-8-6 北谷分庁舎2階TEL 3463-1211
FAX 5458-4933
中野区164-8501中野区中野4-8-1TEL 3389-1111
FAX 3228-5664
杉並区
(高円寺事務所)
166-0003杉並区高円寺南2-24-18TEL 5306-2611
FAX 5306-2620
杉並区
(荻窪事務所)
167-0032杉並区天沼3-19-16ウェルファーム杉並複合施設棟2階TEL 3398-9104
FAX 3398-9598
杉並区
(高井戸事務所)
168-0072杉並区高井戸東3-26-10TEL 3332-7221
FAX 3335-5641
豊島区(生活福祉課)170-0013豊島区東池袋1-39-2TEL 3981-1826
FAX 3981-4849
豊島区(西部生活福祉課)171-0031豊島区目白5-24-12TEL 5917-5760
FAX 5917-5769
北区114-8508北区王子本町1-15-22TEL 3908-1111
FAX 3908-7171
荒川区116-8501荒川区荒川2-2-3TEL 3802-3111
FAX 3802-0050
板橋区板橋173-0015板橋区栄町36-1TEL 3579-2322
FAX 3579-5974
板橋区赤塚175-0092板橋区赤塚6-38-1TEL 3938-5126
FAX 3938-5820
板橋区志村174-0046板橋区蓮根2-28-1TEL 3968-2331
FAX 3965-0180
練馬区練馬総合176-8501練馬区豊玉北6-12-1TEL 3993-1111
FAX 5984-1213
練馬区石神井総合177-8509練馬区石神井町3-30-26TEL 5393-2801
FAX 3995-1137
練馬区光が丘総合179-0072練馬区光が丘2-9-6TEL 5997-7713
FAX 5997-9701
練馬区大泉総合178-8601練馬区東大泉1-29-1ゆめりあ1内TEL 5905-5262
FAX 5905-5277
足立福祉事務所
(中部第一福祉課)
121-8512足立区中央本町4-5-2TEL 3880-5875
FAX 6806-3017
足立福祉事務所
(中部第二福祉課)
121-8512足立区中央本町4-5-2TEL 3880-5419
FAX 6806-3093
足立区
(千住福祉課)
120-0036足立区千住仲町19-3TEL 3888-3141
FAX 3888-5344
足立区
(東部福祉課)
120-0004足立区東綾瀬1-26-2TEL 3605-7105
FAX 5697-6560
足立区
(西部福祉課)
123-0864足立区鹿浜8-27-15TEL 3897-5011
FAX 3856-7229
足立区
(北部福祉課)
121-8555足立区竹の塚2-25-17TEL 3883-6800
FAX 3860-5077
葛飾区(西生活課)124-8555葛飾区立石5-13-1TEL 3695-1111
FAX 5698-1554
葛飾区(東生活課)125-0042葛飾区金町1-6-24TEL 3607-2152
FAX 5699-4752
江戸川区(第一課)132-0021江戸川区中央1-3-17TEL 3652-1151
FAX 3656-5869
江戸川区(第二課)133-0052江戸川区東小岩6-9-14TEL 3657-7855
FAX 3673-2938
江戸川区(第三課)134-0084江戸川区東葛西7-12-6TEL 5659-6610
FAX 5659-6615
八王子市192-8501八王子市元本郷町3-24-1TEL 042-626-3111
FAX 042-627-5956
立川市190-8666立川市泉町1156-9TEL 042-523-2111
FAX 042-523-2143
武蔵野市180-8777武蔵野市緑町2-2-28TEL 0422-51-5131
FAX 0422-51-9214
三鷹市181-8555三鷹市野崎1-1-1TEL 0422-45-1151
FAX 0422-45-5376
青梅市198-8701青梅市東青梅1-11-1TEL 0428-22-1111
FAX 0428-24-3496
府中市183-8703府中市宮西町2-24TEL 042-364-4111
FAX 042-366-3669
昭島市196-8511昭島市田中町1-17-1TEL 042-544-5111
FAX 042-546-8855
調布市182-8511調布市小島町2-35-1TEL 042-481-7111
FAX 042-481-7058
町田市194-8520町田市森野2-2-22TEL 042-722-3111
FAX 050-3101-1651
小金井市184-8504小金井市本町6-6-3TEL 042-383-1111
FAX 042-384-2524
小平市187-8701小平市小川町2-1333TEL 042-341-1211
FAX 042-346-9498
日野市191-8686日野市神明1-12-1TEL 042-585-1111
FAX 042-583-4198
東村山市189-8501東村山市本町1-2-3TEL 042-393-5111
FAX 042-395-2131
国分寺市185-8501国分寺市戸倉1-6-1TEL 042-325-0111
FAX 042-325-9026
国立市186-8501国立市富士見台2-47-1TEL 042-576-2111
FAX 042-576-2138
福生市197-8501福生市本町5TEL 042-551-1511
FAX 042-552-5150
狛江市201-8585狛江市和泉本町1-1-5TEL 3430-1111
FAX 3480-1133
東大和市207-8585東大和市中央3-930TEL 042-563-2111
FAX 042-563-5928
清瀬市204-8511清瀬市中里5-842TEL 042-492-5111
FAX 042-492-5139
東久留米市203-8555東久留米市本町3-3-1TEL 042-470-7777
FAX 042-470-7808
武蔵村山市
(第一グループ)
208-8501武蔵村山市本町1-1-1TEL 042-565-1111
FAX 042-565-1504
武蔵村山市
(第二グループ)
208-0012武蔵村山市緑が丘1460-1104-1階TEL 042-590-2230
FAX 042-590-2232
多摩市206-8666多摩市関戸6-12-1TEL 042-375-8111
FAX 042-338-6881
稲城市206-8601稲城市東長沼2111TEL 042-378-2111
FAX 042-378-5677
羽村市205-8601羽村市緑ヶ丘5-2-1TEL 042-555-1111
FAX 042-555-7323
あきる野市197-0814あきる野市二宮350TEL 042-558-1111
FAX 042-558-1170
西東京市188-8666西東京市南町5-6-13TEL 042-464-1311
FAX 042-466-9666
西多摩198-0036青梅市河辺町6-4-1TEL 0428-22-1165
FAX 0428-23-4068
大島支庁100-0101大島町元町字赤禿90-14TEL 04992-2-4411
FAX 04992-2-2300
三宅支庁100-1102三宅村伊豆642TEL 04994-2-1311
FAX 04994-2-1043
八丈支庁100-1492八丈町大賀郷2466-2TEL 04996-2-1112
FAX 04996-2-3601
小笠原支庁100-2101小笠原村父島字西町TEL 04998-2-3230
FAX 04998-2-2152

通常は自分が住んでいる場所の、最寄りの福祉事務所に保護申請をすることになります。例えば中野区に住んでいる場合はどうでしょうか?

中野区役所(住所:中野区中野4-8-1 *現在は旧庁舎)内に中野区福祉事務所がありますので、そこに申請に行きます。

福祉事務所という名前は、各自治体で多少違ってきます。「生活福祉課」「生活援護課」「生活保護課」などという名前の場合もあります。


 

 

どの部署に相談すればよいのか?

申請先は福祉事務所だということは分かりました。では福祉事務所の中のどの部署に申請に行けばいいでしょうか?
福祉事務所は様々な部署に分かれています。
例えば東京都豊島区の福祉事務所(東部)は次のようにグループ分けされています。

  • 管理グループ
  • 相談グループ
  • 援護グループ
  • 保護グループ(第1~6グループ)
  • 自立支援グループ

他の福祉事務所もおおむね「管理係」「相談係」「保護係」などに部署が分かれています。


 

 

申請先は「相談係」

この中で生活保護申請を担当する部署は、相談係(相談グループ)です。

ちなみに管理係は主に保護費の支給、出納などを担当する部署です。保護係は生活保護の受給が決定した人を担当するケースワーカーが集まる部署です。

各福祉事務所によって呼び名は少しずつ変わりますが、「相談」という名称が付くことが多いです。
実際には福祉事務所の受付に「生活保護の申請に来ました」「生活保護について相談したい」などと言えば、相談係につないでくれることになります。

ただし注意が必要なのが、生活保護申請に行ったら全く別の部署に案内されてしまう可能性があることです。(詳しくはこちらのページを見てみてください)
生活保護の申請に行ったのに、意図的に別部署を案内するという「水際作戦」に気を付けてください。


 

 

住民票がある場所か今いる場所か?

福祉事務所の相談係に申請すればいいことは分かりました。

では、自分の住所がある場所と、今生活している場所が違う場合はどうすればいいでしょうか?
住民票がある場所とは遠く離れた別の場所でホームレス状態となっている場合、住民票がある場所まで申請に行く必要があるのでしょうか?

生活保護の相談に行くと、あなたの住所を聞かれることがあります。そして住所と申請に行った福祉事務所が違った場合、こう言われることがあります。

「なんでうちの福祉事務所に申請に来たんですか?」
「住所地の福祉事務所に相談に行ってください」

そこの福祉事務所に行くための交通費まで渡してくれる場合もあります。基本、福祉事務所は生活保護申請を積極的に受けたくはありません。自治体の財政がひっ迫するし、担当者の業務量が増えるからです。別の福祉事務所に行ってくれるなら、その方がいいのです。


 

 

今いる場所で保護を受けることができます

実際のところはどうなのでしょうか?
実際には、住民票があるところではなく、生活の実態(居住実態)がある場所で保護申請をします。これを「現在地主義」といいます。

現在地主義の根拠は生活保護法第19条にあります。

(実施機関)
第十九条 都道府県知事、市長及び社会福祉法(昭和二十六年法律第四十五号)に規定する福祉に関する事務所(以下「福祉事務所」という。)を管理する町村長は、次に掲げる者に対して、この法律の定めるところにより、保護を決定し、かつ、実施しなければならない。
一 その管理に属する福祉事務所の所管区域内に居住地を有する要保護者
二 居住地がないか、又は明らかでない要保護者であつて、その管理に属する福祉事務所の所管区域内に現在地を有するもの

2 居住地が明らかである要保護者であつても、その者が急迫した状況にあるときは、その急迫した事由が止むまでは、その者に対する保護は、前項の規定にかかわらず、その者の現在地を所管する福祉事務所を管理する都道府県知事又は市町村長が行うものとする。

現在地主義から考えると、住所地の福祉事務所へ相談に行かせるという対応は間違っています。正直に住所地の福祉事務所に行ったとしても、居住実態がなければそこでも話を聞いてもらえず、たらい回しとなります。


 

 

ホームレス状態の場合はどうすればいいのか?

では、ホームレス状態の場合はどうすればいいのでしょうか?現在地主義の観点から考えると、いまあなたが困窮している場所の、最寄りの福祉事務所に相談に行くことになります。

あなたがその場所に居住の実態があることをどのように証明すればいいでしょうか?本来あなたの居住実態があるかを確認するのは福祉事務所の仕事なので、あなたが証明する義務はありません。
もし公園や路上で寝泊まりしていたら、そのことを伝えればそれで済みます。
もしネットカフェやファミレスで過ごして、そのレシートが残っていれば、それを提出してもよいでしょう。ただしこれも必ず提出しなければいけないわけではありません。


 

 

長く居住していた場所と、今困窮している場所とどちらに申請すればいいか?

長く居住実態があった場所を移り、その後数日で困窮した。このような場合はどうなるでしょう?
例えば次のような場合が想定されます。

札幌の刑務所で5年間服役していて出所したが、縁もゆかりもない土地のため実家に帰省しました。その後程なくして仕事を見つけるために東京へ来たが、仕事が見つからず困窮してしまいました。

この場合も現在地主義の観点から、今いる場所である東京で保護申請をすることになります。


 

 

現在地主義の例外

現在地主義には例外があります。それは申請者が外国籍だった場合です。

そもそも生活保護制度の対象は日本国民であるとされています。しかし、定住性のある在留資格を有する外国人は日本で生活保護を受けられる可能性があります。定住性のある在留資格とは「永住者」「日本人の配偶者」などです。実際にお客様の中で、外国籍で生活保護を受給されている方は複数いらっしゃいます。

外国籍の場合、現在地主義の適用がありません。外国籍の方の場合は、外国人登録証のある自治体で保護を申請することになります。外国人登録証のある場所がどんなに離れていても、その場所まで行って申請することになります。

これには例えば次のような問題が想定されます。

外国人登録証のある場所で配偶者からドメスティックバイオレンス(DV)を受けて他県に避難したが、避難先で生活に困窮した場合。

この場合も、例外なく外国人登録証のある場所で保護申請をしなければなりません。DVの加害者に見つかるリスクがあったとしても、子どもが暴力にさらされるリスクがあったとしてもです。
このような問題から、外国籍の場合でも現在地主義を適用すべきだとの声もあがっています。


 

 

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