生活保護の種類

生活保護の種類

生活保護の種類にはどのようなものがあるのでしょうか?
生活保護には下記の8種類の扶助があります。

  1. 生活扶助
  2. 住宅扶助
  3. 教育扶助
  4. 医療扶助
  5. 介護扶助
  6. 出産扶助
  7. 生業扶助
  8. 葬祭扶助

このうち、生活扶助から介護扶助までの5つは継続して支給されるものです。
出産扶助から葬祭扶助までの3つは一時的に支給されるものです。

8つの扶助は現金を給付するのが原則です。8つの扶助のうち医療扶助と介護扶助の2つについては、本人は治療や介護という「サービス」を支給されます。福祉事務所はサービスを提供した事業者に対価を直接支払います。このような形式を「現物給付」といいます。

8種類の扶助がどのようなものなのか、順番に説明していきます。


 

 
生活扶助

主に衣服代、食費、光熱費などに対して給付されるのが生活扶助です。
生活扶助は第一類第二類に分けられます。

第一類は衣服代や食費など、主に個々人にかかってくるものに対する支給です。
保護を受ける方の年齢と、住んでいる地域(級地)とで支給額が細かく分類されています。

第二類は光熱費や水道代など、世帯の人数によって変動するものに対する支給です。
何人で住んでいるか(世帯の人数)と住んでいる地域(級地)とでいくら支給されるか細かく分類されています。
級地についてはこちらのページで詳しく説明しています。

11月から3月にはこれに加えて冬季加算が支給されます。冬季加算は主に暖房費の目的で支給されています。冬季加算の額も地域区分と級地によって、細かく分類されています。

個人の状況に応じて、加算として支給されるものがあります。下記の8種類の加算があります。

  1. 妊産婦加算
  2. 母子加算
  3. 障がい者加算
  4. 在宅患者加算
  5. 放射線障がい者加算
  6. 児童養育加算
  7. 介護保険料加算
  8. 介護施設入所者加算

この他、臨時の支出があった場合、一時扶助が支給される場合があります。
一時扶助には例えば布団代、紙おむつ代、生活移送費、医療移送費などがあります。どのような場合に、どれだけの額が支給されるのかは細かく分類されています。

さらに一定期間以上、病院に入院している場合、介護施設に入所している場合、更生施設や緊急一時保護施設などの各種施設に入所している場合は、生活扶助の額が変わります。食費や光熱費など、一部が現物支給となる場合もあります。

上記を全て合算したものが生活扶助の総額となります。各人の状況によって支給額は非常に細かく分類されています。また改定等により保護費が変動することもあります。正確な額は福祉事務所のケースワーカーが計算してくれます。毎月「保護決定通知書」「一時扶助決定通知書」として明細を出してくれます。


 

 
教育扶助

子どもが義務教育(小中学校)を受けるときに必要なお金が支給されます。
学用品、学級費として教育扶助基準額が毎月支給されます。給食代の実費も毎月支給されます。
この他に教材代、入学準備金、制服代などが必要時に一時扶助として支給されます。

高校進学の費用は支給されないのか?
教育扶助として支給されるのは義務教育期間のみ、つまり小中学校までです。

生活保護を受けながら高校に進学することは認められていますが、奨学金やアルバイトなどで学費がまかなえる場合のみでした。
しかし現在は生業扶助として高校就学費用が支給されるようになっています。公立高校相当額が支給され、私立高校に進学する場合は、奨学金等を利用する必要があります。


 

 
住宅扶助

衣食住の「住」にかかってくる費用は住宅扶助として支給されます。
賃貸住宅に住んでいる場合は毎月の家賃が支給されます。借地に住んでいる場合は地代が支給されます。

必要時に一時扶助として下記のものが支給されます。
引越しが必要となった場合は敷金・礼金をはじめとした初期費用が支給されます。ただし引っ越しは住宅の建て壊しなど、正当な理由がある場合に限られます。
賃貸住宅の契約更新時にかかる更新料も支給されます。
入居者負担で住宅の修理、改修が必要になった場合も住宅維持費として一時扶助が支給されます。

管理費・共益費は住宅扶助として支給されない?
住宅扶助で注意が必要なのが管理費・共益費は支給されないということです。これらは自分の生活扶助から支払う必要があります。
詳しくはこちらのページで解説しているので見てみてくださいね。

住宅扶助についてはこちらのページも見てみてください。


 

 
医療扶助

病気やけがで治療が必要な場合に支給されます。
医療費のほかに、通院にかかる交通費、メガネやコルセット等の費用も必要に応じて支給されます。歯科診療についても支給されます。
あんま、マッサージ、鍼灸の施術について支給される場合もあります。

原則、医療保険の診療と同じ内容が給付されます。
最初に書いた通り、医療扶助は現物支給となり、お金ではなく医療券が給付されます。また、受診にあたっては生活保護対応の医療機関に受診する必要があります。


 

 
介護扶助

介護サービスを受ける費用のうち、自己負担部分について介護扶助が支給されます。
施設などでの介護サービス、訪問介護に対して支給されます。


 

 
出産扶助

子どもが産まれる時に支給されるのが出産扶助です。

ただし病院で出産する場合は児童福祉法第22条が定める「入院助産制度」を利用しての出産が優先されるので、出産扶助が適用されるのは主に自宅での出産の場合です。そのため出産扶助の適用は少なくなっています。


 

 
生業扶助

生業扶助とは、仕事のために必要な資金や機材などを購入するための給付です。
自営業のための設備費や運転資金(生業費)、仕事に就くために必要な技能や資格を身に付けるための費用(技能習得費)、衣服等の購入費(就職支度費)があります。

教育扶助のところで触れたとおり、高校進学のための費用は生業扶助として支給されます。高校進学は義務教育ではありませんが、近年は高校進学が極めて高いという背景があります。将来の仕事のために必要な資金としての位置づけで、支給がされています。


 

 
葬祭扶助

生活保護を受給している方が葬儀を行う際には葬祭扶助が支給されます。
葬祭扶助が支給される場合は主に次の2つです

  1. 生活保護を受給している方が喪主となって葬儀を行う場合
  2. 亡くなった方に身寄りがなく、遺族や親族以外の第三者(民生委員など)が葬儀を行う場合

支給内容は、死亡診断書料、運搬料、火葬料などです。僧侶にお経を読んでもらったりなど、特定の宗教に関連した儀式についての費用は支給されません。


 

 

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