子どもの権利連続講座が開催されます

ご案内をいただきましたので転載します。


今年は、国連子どもの権利条約が国連で採択されて35年、日本政府が批准して30年という節目の年です。昨年、こども基本法施行・こども家庭庁設置に続き、こども大綱も策定され、「こどもまんなか社会」に向けて、社会が大きく変わろうとしています。一方で、子どもを取り巻く状況の課題もまだ多く、深刻な子どもの権利侵害に遭う子どもたちは少なくありません。

シーライツは今年で設立から32年を迎えますが、子どもの声が聴かれる「こどもにやさしい社会」を目指すなかで、社会の中で取り残されがちな「マイノリティとされる子どもたち」に想いを寄せてきました。

本連続講座では、シーライツの理事が講師となり、①子どもの権利条約が求める私たちの姿勢、②子どもの権利保障に向けた「問い」、③日本における難民の子どもの権利侵害について、話題提供をし、参加者の皆さんと共に考える機会にしたいと思います。

※本連続講座は、2022年に実施したクラウドファンディングにてご協力を呼びかけ、ご寄付をいただいた「プロジェクト3本柱」のうち、「子どもの権利ファシリテーター養成講座」を変更した内容になります。クラウドファンディングにてご寄付いただいた皆様には改めて御礼申し上げます。


【各回共通】

開催方式:オンライン

参加対象:テーマに関心のある方はどなたでも大歓迎です。特に、現在子どもの現場に関わっている方、今後子どもに関わりたい方にご参加いただければ幸いです。

各回の参加費:おとな(1000円)、大学生(700円)、17歳以下(無料)、クラウドファンディング寄付者(無料)

申し込み方法:Peatixからお申し込みください。https://crights-renzokukouza.peatix.com/


【第1回】

日にち:10月12日(土)

時間:13:00-15:00

講師:寺中誠(C-Rights副代表理事、東京経済大学教員)

聞き手:甲斐田万智子(C-Rights代表理事)

タイトル: 「国際人権法としての子どもの権利条約〜こども基本法が求める私たちの姿勢」

内容:

 昨年4月に施行されたこども基本法は、国連子どもの権利条約の精神にのっとって、子ども施策を行なうことが定められました。子どもの権利条約の精神とは何でしょうか。国際人権法としての子ども権利条約は、日本の憲法や法律へどのような意味を持ち、それによって私たちはどのような姿勢をもつべきなのでしょうか。ほかの条約とは違うのか、などについて国際人権法に詳しい寺中理事と考えます。

寺中誠プロフィール

立教大学、都留文科大学、文京学院大学、法政大学講師

社団法人アムネスティ・インターナショナル日本元事務局長。主な研究分野は、刑事政策論、犯罪学理論、グローバル化と犯罪、国際人権法など。人権分野や環境分野の国際 NGO の運営・調査活動に従事している。近年は企業活動と人権との関わりについても実践的に取り組む。著書に『ぼくのお母さんを殺した大統領を捕まえて―人権を守る新しい仕組み・国際刑事裁判所』(合同出版)、「入門・国際刑事裁判所―紛争下の暴力をどう裁くのか」 (現代人文社)、「裁判員と死刑制度」(新泉社)、訳書に「ヘイトクライムと修復的司法」(明石書店)他。

甲斐田万智子プロフィール

認定NPO法人国際子ども権利センター(C-Rights)代表理事。広げよう!子どもの権利条約キャンペーン共同代表。子どもの権利条約総合研究所運営委員。文京学院大学・立教大学講師。子どもの権利について各地で講演・研修。監修『きみがきみらしく生きるための子どもの権利』(KADOKAWA)、編著『世界中の子どもの権利をまもる30の方法』(合同出版)、共著『こども基本法 こどもガイドブック』(子どもの未来社)、監修『世界の子ども権利かるた』(合同出版)


【第2回】

日にち:11月2日(土)

時間:13:00-15:00

講師:南雲勇多(C-Rights理事、奈良教育大学専任講師)

聞き手:甲斐田万智子(C-Rights代表理事)

タイトル:「子どもの権利をもとに『問い』を立てる~子どもの権利保障に向けて」

内容:

子どもの権利保障のプロセスは常に問いの連続です。子どもの権利は保障されているのか。今行っている取り組みで子どもの権利が保障されるといえるのか。誰のどの声をもとに考えているのか。また、同じ子どもの権利をもとに考えていても意見が異なることもあります。子どもの権利保障に向けて問いを立てることについて一緒に考えていければと思います。

南雲勇多プロフィール

専門は開発教育、国際理解教育、グローバル・シティズンシップ教育など。認定NPO法人開発教育協会(DEAR)理事、NPO子どもの権利条約ネットワーク運営委員。自身の実践・研究活動の出発点であり、常に準拠枠となってきた子どもの権利や参加の視点をふまえ、参加型学習やフィールドワークを通した学びづくりなどについて実践・研究に取り組んでいる。


【第3回】

日にち:11月16日(土)

時間:13:00-15:00

講師:小川玲子(C-Rights理事、千葉大学大学院教授)

聞き手:甲斐田万智子(C-Rights代表理事)

タイトル: 日本に暮らす難民の子どもたちの権利保障~日本における難民を取り巻く環境と受け入れ体制について~

内容:

日本に難民として逃れてきた家族の子どもの権利保障はどうなっているのか。子どもたちが日本で暮らして学び、将来に希望がもてるような選択肢は得られているのか。アフガニスタンから日本への難民家族への支援を行なうなかで、子どもたちの苦しみを見てきた小川理事と一緒に考えたいと思います。」

小川玲子プロフィール

千葉大学社会科学研究院教員

専門は社会学・移民研究。早稲田大学訪問研究員、北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター共同研究員、千葉大学移民難民スタディーズ代表。主な研究分野は移民・難民・ジェンダー・ケア労働など。2021年のアフガニスタンの政変以降、アフガニスタン人の退避と定着支援に携わる他、難民になるという経験をインタビューでまとめている。


 

関連記事

  1. 「教育支援団体個別支援プログラム2024 supported by 日…

  2. 「人権と教育」分科会が開催されます

  3. 『精神疾患のある本人もその家族も生きやすい社会へ―親と子の立場から考え…

  4. 第24回日本外来精神医療学会が開催されます

  5. オンライン研修会「生活保護制度の基本、問題点を学ぶ」が開催されます

  6. 生保利用者の遺体放置事案について江戸川区に公開質問状などを提出しました…

最近の記事