秋も深まる頃、子どもの権利と虐待防止について考える学会が札幌で開かれます。子ども虐待防止に関心のあるすべての方、教育・福祉・医療・司法・ボランティアなど、様々な分野の皆さんのご参加を心よりお待ちしております。
大会概要
項目 | 内容 |
---|---|
名称 | 日本子ども虐待防止学会 第31回学術集会 ほっかいどう大会 |
テーマ | こどものしあわせ、みんなのしあわせ ~考えよう こどもの権利 |
日時 | 2025年11月15日(土)・16日(日) (プレコングレス:11月14日(金)) |
会場 | 札幌コンベンションセンター & 札幌市産業振興センター |
主催 | 日本子ども虐待防止学会 & 第31回大会実行委員会 |
大会長 | 田中 康雄 氏 |
プログラムのハイライト
この大会は「子どもの権利」を中心テーマに据え、子どもの視点だけでなく、支援者・保護者・制度・社会全体の責任と役割を問い直す内容となっています。とくに注目したい講演・企画は以下の通りです。
基調講演(11月15日 午前):
演題「子どもの権利-暴力のない社会を目指して」
講師:大谷 美紀子 氏(弁護士・元国連子どもの権利委員会委員)共通企画シンポジウム:
「こどもの権利を考える視点、姿勢を問い直す」などのテーマで、児童養護施設などの現場で使われる『子どもの権利ノート』や、子ども時代に豊かな体験を保障することの意義が議論されます。教育講演の中に「貧困」を扱うものあり:
「虐待の背景としての貧困問題を理解する」という講演があり、子育て環境や家庭支援の制度的な側面が取り上げられます。子どもの虐待防止には、貧困対策が不可欠という認識が広がっていることを反映しています。
なぜ「子どもの権利」と「貧困」がテーマに?
子どもの権利とは、例えば、暴力から守られること、教育を受けること、健やかに育つこと、家庭環境で尊重されることなど、生きるうえでの基本的な権利を指します。虐待防止の観点では、これらが制度・法律・生活支援によって守られているかどうかが問われます。
そして、「貧困」は、多くの子どもたちの暮らしの基盤に深く影響を与える要因です。経済的困窮があると、生活用品不足・住居の不安定さ・健康管理の難しさ・教育機会の制限など、虐待のリスクを高める要素が複合的に生じます。家庭内ストレスや保護者の精神的・身体的負荷も高まるため、「貧困対策」は子ども虐待防止の重要な柱となっています。
参加案内
参加申し込みは大会公式サイトから可能です: 大会HPはこちら
会場は札幌コンベンションセンターおよび札幌市産業振興センター
プレコングレス(前日 14日)から参加可能なセッションあり
多くの企画で子ども・若者・当事者の発言、国際企画、行政説明などバラエティに富んだ内容になっています
私たちがこの大会から受け取るもの
この学会は、理論だけでなく実践・現場の声を集め、制度や支援のあり方を見直す場です。子ども虐待防止に取り組む方々はもちろん、家庭・地域で子どもたちを見守る立場の方、教育に携わる方、福祉・医療・司法の分野の方にも、多くの学び・気づきがある機会となるでしょう。
「子どものしあわせ、みんなのしあわせ」を目指して、子どもの権利を守る社会を共に築きたい――その思いを共有できる場として、ぜひこの東京の秋、札幌でご参加ください。