生活保護を受けながら生命保険に加入できるか その①

はじめに

生活保護を受けている方々が生命保険に加入できるかどうかについては、さまざまな規制やルールが存在します。それらを理解し、適切な手続きを行うことが重要です。それでは、ここで生命保険の種類と、それが生活保護受給者にどのように影響するかについて詳しく見ていきましょう。


 

 

保険の種類

生命保険には大きく分けて「掛け捨て型」「貯蓄型」の2つの種類があります。

「掛け捨て型」の保険は、その名の通り支払った保険料が戻らないタイプの保険です。このタイプの代表的な保険としては、定期保険、収入保障保険、医療保険、がん保険などがあります。掛け捨て型では満期や解約などの際に返ってくるお金がないため、その分だけ保険料が安くなるのがメリットです。

一方、「貯蓄型」の保険は、万が一に備えながら将来のために貯蓄をする保険のことを指します。代表的な保険としては、終身保険、養老保険、個人年金保険、学資保険などがあります。終身保険は被保険者が亡くなったときには死亡保険金を、解約すると解約返戻金を受け取れる保険です。学資保険は契約者である親が死亡した場合、そのあとの保険料の支払いが必要なくなり、満期保険金や祝い金は予定通り受け取ることが可能です。いずれも保険料払込期間を超えて加入していることで、原則として支払った保険料よりも受け取れる満期保険金や解約返戻金が高くなります。保障と貯蓄の両方を行える保険です。


 

 

原則、生命保険への加入はできない

生活保護は、それを受ける人が「その利用し得る資産、能力その他あらゆるものを、その最低限度の生活の維持のために活用する」ということが条件となります。これを「他法他施策の活用」といいます。したがって、生活保護を受けている場合は、原則として生命保険には加入できません。これは、生活保護の原資が国民の税金であるため、他人が支払った税金で生活保護者が「生命保険という名の資産」を形成することを防ぐためのルールが設けられています。

生活保護を申請して生命保険の加入が明らかになると、生命保険の解約を求められるのが原則です。解約によって生じる解約返戻金があれば、生活が維持できるとみなされます。そして解約返戻金が底を突くことで、初めて生活保護の申請が認められます。


 

 

生命保険に加入できる場合がある?

貯蓄性がある終身保険や養老保険に関しては生活保護受給者は加入することができませんが、定期保険などの「将来の危険」に備えた掛け捨ての保険や、返戻金が一定額以下に抑えられた保険であれば加入できる可能性があります。
このように、生活保護受給者が生命保険に関わる際には様々な制限やルールが存在します。そのためにも、生活保護受給者であっても保険を適切に活用できる方法を知っておくことは非常に重要なのです。

次回のブログでは、生活保護受給中でも例外的に生命保険に加入できる場合について、その条件などを詳しく解説していきます。

それではまた!


 

 

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